事務所案内 業務案内 報酬体系 契約までの流れ 求人情報 問い合わせ
従業員持株会(社員持株会)のまとめ
従業員持株会の目的・効果
従業員の福利厚生目的 市場の預金金利以上の配当を実施することによる従業員の財産形成の手助けをはかる。
また、従業員の会社に対する帰属意識や経営参加意識が高まる。
オーナーの相続税対策 オーナー株の一部を従業員持株会に分散させことによる相続税評価額の引き下げ効果
法人税対策 発行済み株式総数(また議決権総数)の11%以上を従業員持株会に移転させることにより、特殊支配同族会社の認定を回避する。
従業員持株会の形態
人格なき社団形態 従業員持株会の株式名義は理事長名義であり、会社からの収入に大して法人税が課税される。
また、各会員に対する配当は雑所得とされる。
民法上の組合形態 持株会を民法上の組合とし、持株会自身が株主となる。持株会を構成する従業員は、持株会が所有する株式について出資割合に応じた持分を共有し、株式の名義は持株会の理事長となる。(株式の権利行使や配当金は理事長名義として信託される)。
従って、議決権の統一行使(商239条ノ2)や株式の社外流出が防止できる。
しかし、持ち株会の解散は理事長の専決事項であり、経営者サイドは関与できない。理事長の人選及び労使関係は慎重にすべき。
直接取得型 持株会を構成する従業員個人が株主であり、持株会は株式の取得・譲渡の斡旋を行うだけなので、議決権は各従業員に属し、配当も各従業員が受け取る。
  従って、持株会として株主総会での議決権の統一が難しく、退職時の株式の買取り問題、株式の社外流出等が生じる場合がある
民法上の組合形態を採用した場合の留意点
 民法上の組合とする
 持株会が株主になり、持株会に加入する社員が直接株主にならない
 持株会に加入する社員は、持株会から自社株を引出しできない
 持株会に加入する社員が退職する場合には、持株会から持ち分の払戻しを受ける(株式の買取りではない)
 上記の払戻し金額は株式の価額により、その金額はあらかじめ規約に定めておく
従業員持株会のメリット・デメリット
メリット ① 従業員の会社に対する帰属意識や経営参加意識が高まる。
② 長期的な安定株主が確保できる。
③ 未公開会社の場合、オーナーの事業承継時にオーナーの持株を従業員持株会に売却する際、配当還元方式で株式評価するので、節税対策となる。
④発行済株式数の11%以上を従業員持株会が保有すれば、法人税法に規定する「特殊支配同族会社」の認定を回避することができる。
デメリット ①持株会の持株割合が高くなりすぎると、オーナーの経営権が脅かされる恐れがある。
②持株会に参加している人と参加していない人との間で不公平感が生じ、勤労意欲に影響を与えることがある。
③業績不振時に配当がない場合に投資回収への不安や会社に対する不信感が生じる。
④退会等による換金の申し込みが集中すると、株式転売の対応が難しくなる。
⑤従業員持株会からオーナー一族が買い戻す場合、原則的な評価方法で買い戻さなければ贈与税の問題が生じる場合がある。
従業員持株会の議決権管理
(注)従業員持株会に取得させる株式の議決権を排除することも可能であるが、その場合は「特殊支配同族会社の判定」において議決権のある株式だけをカウントするので「特殊支配同族会社」として認定されるおそれがある。
株式移転時の価格
売り手 買い手 移転価格 注意点
オーナー 持株会 配当還元価額  
退職社員 オーナー 原則的相続税評価額 原則的評価額より低い価額で買い取ったら差額が贈与認定される可能性あり
退職社員 持株会 配当還元価額  
退職社員 会社 配当還元価額 従業員からの買取であり課税上特に弊害がない場合
従業員持株会の設立
① 定款で株式の譲渡制限を規定しておく。

② 株主に依頼して株券の不所持証明書を提出してもらい株券を不発行とすること。

③ 株式の管理は理事長名義で一括して行う旨規定。

④ 持株会の規約に、会員資格を社員に限定する旨の条項を入れ、「退会者は、退会日における持分に応じて、金銭による払い戻しを受けるものとする。」として、退職後の株式保有に歯止めをかける。

⑤ 退会時の自社株譲渡価額は「配当還元価額方式による時価」とする旨規定
このページのトップに戻る