| ◆退職金問題の重大性に気づいてますか？ |
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まさか、退職金規程（退職金規定）に退職金の計算が⇒退職時の基本給×勤務年数×係数
となっていませんか？
これは古い会社に多いのですが、かなりの確立で退職金倒産します。
退職金規程（退職金規定）に書いてある以上、従業員のれっきとした権利であり、会社が赤字だろうが倒産寸前であろうが、退職金を支払わなければならいからです。
退職金不払いの場合は、会社の社長は書類送検される場合も多々あるのです。 |
| ◆中小企業の退職金対策とは？ |
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１．退職金規程（退職金規定）そのものの見直し・廃止 |
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ちなみに、そもそも退職金自体は会社の義務ではないのはご存知ですか？
しかし、いったん退職金規程（退職金規定）を作成し、労働基準監督署に提出した場合は義務となります。
退職金倒産をさけるために「賃金比例方式（退職時の基本給×勤務年数×係数）」をやめることです
そして、「ポイント制」や「勤続年数制」などに変更することが急務です。
近年は、退職金自体を廃止する中小企業も多くなってきました。 |
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２．退職金の社外積み立て |
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退職金計算方式の見直しの次は、その原資の確保です。
結論からいうと、社外積み立てを充実させる以外にありません。 |
| ◆退職金制度の種類（一般的） |
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| タイプ |
説明 |
よい点 |
問題点 |
退職金制度 |
| 確定給付型 |
将来、退職金がいくら支払われるか決まっており、会社は事前に外部もしくは内部の積み立てをしないといけない退職金制度 |
従業員の功績や会社の業績に応じた弾力的な支給ができる。 |
決算書に反映されない退職金債務が存在する可能性あり。
（退職給付債務の認識の必要性） |
賃金比例方式 |
| 勤務年数比例方式 |
| ポイント制 |
| 確定拠出型 |
外部の団体に加入し掛け金を積んでおき、それに金利が上乗せされて支給される退職金制度 |
掛け金を支払った段階で会社の債務責任はなくなるので運用がラク |
従業員の功績や会社の業績を退職金に反映しにくい。 |
退職金共済制度 |
| 確定拠出型企業年金 |
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※中小企業退職金共済（中退共）についての詳しい説明はコチラから |
| ◆退職金の支払い準備の種類 |
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メリット |
デメリット |
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| 社内準備 |
・資金が外部に流出しない。
・問題社員の退職金を減額できる。 |
・退職給与引当金を積んであっても実際には運転資金で使ってしまっている。
・人員整理をしようと思っても、資金がないことが多いため実行できない。
・従業員からしてみれば、退職金がほんとうに出るのか不安に思う。
・節税効果はない。 |
退職一時金制度
（退職給与引当金） |
社外準備
（外部積立） |
・従業員が安心感をもち、やる気をおこす。
・確実に退職金の原資を準備できる。
・黒字経営のときは節税になる。
・人員整理をするときに原資があるので実行しやすい。 |
・運用を委託する生命保険会社が倒産すると給付が減額される可能性がある。
・問題社員であっても直接全額退職金が支払われてしまう。
・掛け金が全額経費になるので、赤字経営のときは決算書が悪くなる。 |
退職金共済制度 |
| 適格退職年金制度 |
| 厚生年金基金制度 |
| 生命保険 |
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| ◆中小企業のこれからの新しい退職金制度って？ |
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不適切な制度 |
| ①会社の体力にあった退職金の水準であること |
賃金比例方式
適格退職年金
厚生年金基金 |
| ②仕組みがシンプルで柔軟性があること |
適格退職年金
厚生年金基金 |
| ③功績に応じメリハリをつけることができる |
賃金比例方式
適格退職年金
厚生年金基金 |
| ④中途退職者や問題社員の退職金を減額するなど、経営者の裁量を残すこと |
退職金共済
賃金比例方式
適格退職年金
厚生年金基金 |
| ⑤社外準備をおこなうことで将来支払いに窮することがないこと |
賃金比例方式 |
| ⑥金利の低下により多額の過去勤務債務が発生して困ることがないこと |
適格退職年金
厚生年金基金 |
| ↓ |
昨今の低成長時代において資金的にも余裕のない中小企業がとりうる理想的な退職金制度は・・・
中小企業退職金共済制度と生命保険を併用した二段階の退職金制度
最低限の保証⇒｢中小企業退職金共済（中退共）制度」
会社の裁量による功績評価⇒生命保険
生命保険の種類については養老保険もしくは逓増定期保険が望ましいでしょう。
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| ◆退職金規程（退職金規定）の減額変更が可能になる要件とは？ |
| ①なぜ引き下げが必要なのか、その合理的理由 |
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単に「将来退職金の支払いによって経営に支障をきたす」程度ではダメ！
中長期の事業計画・経営計画をつくり、「使用者の責に帰すべからざる予見不能な事態」により、退職金の支払い債務が過大であり、経営に著しく支障をきたす旨を説明できなければならない。 |
| ②「低金利の進展」は合理的理由として認められるか？ |
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「低金利の進展」が「使用者の責に帰すべからざる予見不能な事態」とみなされるかどうか・・・
議論がわかれるところですが、使用者側の有力な材料になることは確かです。
この場合も就業規則の変更、労使協約の変更はしておきましょう。 |
| ③代替措置として他の面での労働条件の向上が必要 |
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例えば・・・「定年後の継続雇用」
今後の公的助成金の支給条件をみながら検討するとよいでしょう。 |
| ④労使間の十分な話し合い |
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労働条件の不利益変更の場合は、従業員さんと十分に話し合うことが必要です。
その場合は社長が直接従業員さんに説明することが大事です。 |
| ⑤猶予期間を設けること |
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退職金の水準をさげて、真っ先に苦情をいってくるのは、退職間近の人ですから、
「退職金規定の変更後１０年間以内に退職する者には旧規定を適用する」などの猶予期間を設けること。 |
こまったときのすぎのかいけい
